迅速な意思決定&オペレーションのために #8(MVP!)

完璧を目指さない!

日本人は、石橋は叩いて渡れとか、もっと良くするためにできることはないか、或いは本当に問題がないかを初めから考えろ…等々、私たちは間違いを回避する文化の中で産まれ生きてきました。このため、いかに間違わないか、失敗しないようにするかが、ことを行うにあたり優先される傾向が強くあります。完璧主義的な考え方と言える傾向は、長年の職人気質と細部へのこだわりが、仕事を渡す前や他人と共有する前に完璧を目指すという文化的規範を生み出していると考えられるところです。

半年で概ね完成していながら、さらに6ヶ月詳細な試験を繰り返し、エラー率を極限まで抑えたり、機能に問題がないかをあらゆる使用条件を想定して試験が繰り返されます。これはこれで製品の品質=JAPANグレードとして評価されるべきところはありますが、世界の流れは違います。

実用に則した最小限の機能で市場に投入し、市場(顧客)の反応を踏まえた商品の改善を図ることで、迅速にプロダクトやサービスの市場投入を可能にしています。MVP(Minimum Viable Product)つまり、顧客に価値を提供できる最小限のプロダクトのことです。完璧な製品・サービスを目指すのではなく、顧客が抱える課題を解決できる最低限の状態で提供するのです。

リスクを考慮しすぎ、完全で完璧なものを目指さないことも重要。「成功の定義=うまくできたと言える条件」を整理し、仕事の全体像から、今回拘らなければならないこととを合わせて検討することが求められます。