迅速な意思決定&オペレーションのために #14(Agile-3)

3 コンセプトはOPEN!

前回のDXがうまくいかない理由から引き続き進めましょう。

将来のビジョンやゴールも、可能な限り数値でその状態を提示する必要があります。よく「うちの会社はオープンだから!」と胸を張る経営者の方もいらっしゃいますが、現状の数値と目標(ゴール)の数値目標がない状態で、何を頼りに今どの程度進んでいるのか、進む方向は正しいのか、あとどの位いかかるのか、何が一番の問題なのか… といった状況を、いったいどうやって認識し、チームで共有することができるのでしょう?

もちろん、組織における情報のオープン化は、別の意味においても重要な課題です。

今の時代は、従来のあたりまえが徐々にあたりまえではなくなりつつある。言い換えれば、あまりにも多くの事柄が同時に多発するため、1人の人間の思考では既に対応できなくなっています。優れたトップが明確なビジョンを掲げ、リーダシップを発揮して成功できるのは既に過去の物語になろうとしています。

今はまさにチームの時代です。オープン化した情報を基に意見やアイデアを交わし、本当の意味での相乗効果を発揮することが求められています。地位や今までの経験は関係がありません。もちろん過去の経験が今回、たまたま適用できる場合もあるかもしれませんが…

だからこそ、リアルな情報の共有をオープン化し、意見やアイデアをゼロベースで出し合いっていくことが、組織の未来のにために求められているのです。もちろん安心安全な場の確保はいうに及びません。

オープンに必要な(数値)情報を提供するには、情報が数値化されていなければ共有することができません。「なんか良くなっている」「売り上げは右肩下がりだ!」でも情報は情報ですが、結果にいたしめた原因を分析し、求められる対応策を講じることには繋がらないのです。

必要な数値情報をオープンに共有し、全員で最適解を出し合い取りまとめること、そしてそのサイクルを週単位での変化として共有することが、目標への最短ルートとして機能するのではないでしょうか。