迅速な意思決定&オペレーションのために #1

世の中スピードが必要と言われて久しい。

COVID-19がアクセラレータになり、ますます世の中の変化スピードが増している。そしてその一定の社会基盤となるパラダイムのスパン自体が短くなっている(図1)

アフターコロナの時代に求められるICT化やAI化は、雑誌誌面やWEBページで盛んに唱えられているが、中々どうして具体的な施策としてデリバリーできていない状態だ。上場大手企業でそうなのだから、中小企業に至っては対岸の火事だ。

今回は、COVID-19後の対応策として現在政府が推進するDX戦略、特にIT領域のデジタルガバナンスの観点から、ますます変化スピードが加速する社会・組織に求められるアジャイル組織を実現するための手段を考えたい。なせなら、施策の提示は行われるものの、多くの施策は鳴かず飛ばずに終わってしまい、日本の企業文化・風土に埋没しているのではと思うからだ。

COVID-19以後のベクトルは未だ確かな方向性を見出していない様に見えるが、日本以外の先進諸国は、大きな視点で今までのオペレーションや意思決定など、従来の方式や作法の当たり前を再検討し、持続可能な高効率的な形態のための見直しをおこなっている。つまり、いま今の再検討、レビューをおこない、これからの社会やビジネスのための新しいスタイルを見出そうとしている。例えば、コロナにしてもこの様なパンデミックありきのシステム作りのためにどの様にあればよいかを、さまざまな角度から検討が行われ、未だ先が見えない中での目標を策定し共有し始めている。

そしてその他、目の基盤となる事柄がテクノロジーだ。AIとITなのでAITと言ってもよいだろう。情報の流れの形や蓄積する情報の安全性と正確性などを考慮し、社会、業界、組織、個人に最適であるための全体構想「アーキテクチャ」のデザインが求められるところだ。

倫理やガバナンスの領域でも未だごく一部ではあるが、AIの導入がはじまりつつある。そこで色々考えなければならないことがある。デジタル・ガバナンスとはなんだろうか。日本の場合こう言った新しい潮流のほとんど全てが海外からもたらされている。そのため、その事柄の本質を正しく理解しないまま、解決のための手段に走っていることが多く、外資のコンサルタント会社の利益に国を上げて貢献することは、J-SOXの記憶にも新しいところだ。