社会システム課題

新型コロナ対策で、外出自粛が要請されている。でも、そうするためには本来、外出をしなくてもよい環境がなければ、社会は停止せざるをえなくなり、今回の経済的問題が浮き彫りにされることになる。

例えば、個人情報や法人情報。支援金や借り入れに必要な情報を、逐次行政機関に取りにいかなければ何もできない。それも全て別々にだ。医療機関も同じ。電話による診療が行われても、その結果は共有されていないため、医療機関ごとに全てゼロベースで診療が行われている。これは社会システムのバグだ。それもみんな分かっている周知の「寄生虫」だ。

今回のような災害時に、見えている問題が強調され、見えていなかった部分もあからさまになり、次なる社会に向けた対応の必要性が問われはじめる。ここからが先ほどの寄生虫との戦いになる。以前の心地よい状態に戻りたい「虫」と、社会課題を最適化していきたい「志」との戦いだ。でもこの戦いは今に始まったことではなく昔から続く壁だ。この壁を超えない限り、新しい社会へのパラダイムシフトは完結できない。過去なんどとなく行われてきた。

どっちでもいい人は関係ない。大方の人たちはそうなのかもしれない。でも「志」を抱く人たちは、どっちでもよい人々への説明を繰り返し、動かすことができなければ、それは実現できない。未だ新しい社会、実現したい社会の明確なイメージができていないのなら、「志」をネットで共有し、補完し、最適化し、具体的なデザインを行い、イメージを完成させる必要がある。

最初は数人の「なんとなく」を、みんなの「なるほど」に変えるリーダーシップが求められている。そしてそれは、些細なことからはじまります。