橋を飛び越えるか、渡らずに戻るか…

先進国は次のステージへと変わろうとしている。
日本では前のステージへと戻ろうとしている!?。
コロナ危機後へのCEOの意識が、大きく違うとしたら、日本はいつものガラパゴスになることだろう。そして、ガラパゴス化は原始化、それでは元の木阿弥だ…
CEOの正しい現状認識と、ニューノーマルを見据えた新たなビジョン、そしてスピードを伴った意思決定と行動が求められる。それは、社会通念や組織の常識を覆す大胆なMoonShotと、To be〜To doへのハイピッチな転換を意味している。
これはガバナンスにも通じる話だが、新しいやり方で進めるかどうかを決めることができるのは、CEOだけだ。
今回のパンデミックは100年に一度のインパクトを伴った出来事だ。WW2にも匹敵するかもしれない。このコロナ危機がもたらすビジネスインパクトは、最も大胆で最も進歩的なCEOでさえ、自分たちの思い込みに疑問を抱かせるほどのスピードと規模の変化をもたらしている。
考えてみて欲しい、5万人が出社してオフィスで働く状態から、5万人が在宅で働く状態への変化を。そしてそれがため、普段は時間をかけて行われるシステムのセキュリティーポリシー、そして多くのルール(規則)の変更を、即時適用しなければならない状態を(こういった意味からは、スタッフの能力は高く、実現したチームへの称賛を欠くことはできない。)話はそれたが、CEOが大胆な行動を起こすことで優れた業績を達成できる多くの事例がある。でもその事はわかっているけれど、それはとても勇気がいる難しいことだ。
CEOにしかできない仕事に貴重な時間を割り当て、集中するためにその時間を管理し、規律をもって自己管理できるCEOは、高いパフォーマンスを発揮することだろう。
今回の様なコロナ禍では、社員の誰もがリーダーに視点を向ける。とあるCEOは「スタッフはこれまでとは違うリーダーシップを自分に求めている。普段であればビジネスのリーダーシップと戦略の策定、そして文化や人に対する判断が求められる。しかし今回の様なパンデミックの中では、社員の士気の持続を助けることが重要になる」といっている。そういった意味では、不確実なパンデミック下に直面しても、何が起きても大丈夫な様に普段からの準備が重要になる。
 
米カリタスのCEOであるポール・トゥファノが説明している。今回のコロナ危機は不確実性と恐怖の持続的な時代であると同時に、より強くより結束力があり、やる気のある労働力を形成する絶好の機会でもある。もしCEOが、仮想的に手を広げ、真に耳を傾け、人々の声を聴き、関係を持ち、彼らがいる場所で人々とつながるという大臣の様な役割を果たすことができれば、人々を鼓舞し、社内の絆と忠誠心を強化する大きな可能性を秘めていると。
 
社員はCEOに完璧であることを求めており、CEOが人間であることを忘れがちだ。でもCEOが人間的であればあるほど、社員はCEOに信頼と共感を寄せていく。彼らはCEOのことをよりよく理解していくだろう。人々はCEOに考える余地を与えてくれるので、それは多くのことをする能力を与えてくれることを意味する。
そして従業員は、CEOが透明性を持ち、状況を把握し、知っていることと知らないこと、そしてそれに対して何をしているのかについて合理的であることを期待している。
 
振り返って日本のCEOの皆さんはどうだろうか? 冒頭の2つのステージのどちらに舵を切っているのだろうか…

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