倫理リーダーを育てる(17)◉倫理が重要視されない理由⁉︎
#17
◉倫理が重要視されない理由⁉︎
倫理の黄金律 …
この黄金律は、いい人としての聖人の守るべき戒律だけではありません。ビジネスの成功哲学にも、良好な対人会計を育むためにも、多くの良好な結果を生み出しています。
それは、
「この状況で自分はどのように扱われたいか?」と自問することです。この『如何に扱われたいか?』と問いことは、どのような状況においても誠実な指針となることでしょう。この考え方は、Stephen R.Covey、J.C.Maxwell、D.Johnson等も、同様なキーワードとして彼らの書籍に記載しています。
極論するなら、全ヒト類のための1つのルール!
この黄金律を普遍的な指針とする2つの重要なポイントがあります。
「守るべき基準を明確にする」こと。そして
「基準を守る意識があること」があります。
これらが、前回の倫理における重要なポイントの2点です。
そして、
「善い悪いを見極める(つまり適切さと不適切さを見極める)力を持つ」。それと、
「正しいことや良い行為、そして適切な行動へのコミットメントをすること」、
これらが倫理に求められる2つの側面になります。
でも「倫理観って、価値観と何が違うの?」って疑問を持たれた方もいるのではないでしょうか?
とても似ていますが、
倫理観とは道徳的な人がどのように行動すべきかということであり、価値観とは人が実際にどのように行動するかを決定する内面的な判断である。価値観が倫理に関係するのは、何が正しくて何が間違っているかという信念に関係する場合である…と、ジョセフソン倫理研究所(The Josephson Institute of Ethics)は定義しています。
ジョセフソン倫理研究所における直近の倫理の定義は、“ 行動を「正しい」「良い」「適切」と定義する原則のこと ”。そして“ それらの原則を行動に移すこと ”だとしています。
ここで言う「原則」とは、私たちの「価値観」を具体的な行動に置き換えた(変換)したものと考えられます。
“価値観を原則に変換することで、倫理的な行動の指針と動機付けを行います。倫理原則とは倫理的価値観に基づいて導き出される行動のルールです。例えば「正直」という価値観は、「本当のことを言う」「人を騙さない」「率直である」「不正をしない」などの原則として行動を律します。このように、価値観は具体的な「すべきこと」「してはいけないこと」という形で原則を生み出す” と同研究所では説明しています。
なんか難しい…😅
つまるところ「倫理」とは…
行動を伴うもので、議論したり倫理問題を考えるための「お題」では無いのです。そして、コミットしたコトとその行動には、一貫性がなければだめですよね。
では、倫理のゴールデンルール(黄金律)がどうして必要なのかを、以下考えていきます。
そんなこと言わなくてもわかってると言う前に、今一度考えてみましょうか。
人間関係の最初のルールの1つに、相手との共通点を探すことがあります。これは、新しい友人関係を築くとき、クライアントと会うとき、生徒を教えるとき、子供と接するとき、配偶者と口論するときなど、どのような場合にも有効な手法ですね。似たような経験を比較したり、共通の味方や考え方(信念)を見つけたりすることで、人間関係ってうまくいくことが多いですね。黄金律は、どんな合理的な人とも共通の認識を持つために使うことができます。
つまり、黄金律は多くの人たちに受け入れられることが可能です。黄金律を実行するか否かは別ですが、理解することは容易にできます。
例え不健全な関係に貶めたり、破壊的な行動をとったりする人でも、他人からの悪い扱いを望んだり、意識的に求めたりすることはないですよね。どんな人でも、他人から良い扱いを受けたいと願うのは当たり前のことです。
でも、実際はどうでしょうか?
多くの人は倫理的に生きることで、自分の選択肢やチャンス、ビジネスの成功そのものが制限される… と考えていないでしょうか?
もしあなたが、自分には2つの選択しかないと思っているなら、次のようになるでしょう:
(1)倫理に反することをしてでも勝つ
(2)倫理を守ることによって負ける
という2つの選択肢しかないと考えると、本当の意味でのモラル・ジレンマに直面します。不正をしようと思って始める人はほとんどいませんが、誰もが負けたくないのですからです。
今回はちょっとばかり分かりにくいところもありましたが、次回はさらに具体的に見ていきます(続く)