倫理リーダーを育てる(16)◉倫理リーダーの在るべき姿って何だろう?

#16

倫理リーダーの在るべき姿って何だろう?

前回まで15回に及び、倫理リーダーシップを考えてきましたが、これからの展開は、倫理リーダーとしての在り方の普遍的な指針を基盤に、倫理観を考えていきます。
そもそも倫理や倫理的な考え方や行動といったものに、普遍的なものがあるのでしょうか?
以前のページで、倫理にはこれといった正解がない、だから、ビジネスにおいてはその在り方を、そして個別の事案においては、倫理を最優先に、どうあるべきかを考え続けなければならない。と言ってきました。
そこで、以降では、組織のリーダーとして、「倫理観の指針」がいかに重要か、皆さんと一緒に考えていきたく思います。
早速ですが、この倫理観に求められる指針って一体なんなのでしょう?
嘘をつかない、言ったことは守る、裏切らない、清廉潔白、説明責任を果たす… 等々、あなたはどんな事柄が、倫理観の指針として思い浮かんだでしょうか?…
そう、とてもたくさん言い表せないほど、倫理に求められることは多くあるのではないでしょうか。国の数や文化の数だけ、それはあるといっても過言ではありません。
特に、現在のような多極化した相対主義的な文化の中では、誰もが異なる基準を使いたがり、あらゆる状況で独自の行動規範が必要とされているため、倫理的に生きようとするあらゆる文化の人々が、凡そ1つの基準に同意することは期待でき無いと思わざるを得ません。
もうここまでで、嫌になってしまいましたか?(笑)
でもあるんです。
J.C.MAXWELLは、いかなるリーダーも知るべき「倫理学の基礎」のなかで、
「”この状況で自分はどのように扱われたいか?” と問うことが、どのような状況においても誠実な指針となる」と述べています。そしてこれこそが、正しく倫理的リーダーの「黄金律(普遍的な指針)」だと強調しています。
これから「倫理の黄金律」を解明していく前に、倫理における重要なポイントと側面を考えてもらうことで、今日は終わりにしたく思います。
  Q1:重要なポイントは2つあります。それは何でしょう?
  Q2:重要な側面は同じく2つありますが、それは何でしょう?
重要な「ポイント」と「側面」に求められるそれぞれ2つの項目を、ご自身で考えてみてください(続く)
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