迅速な意思決定&オペレーションのために #20(Agile-end)

このシリーズの中で、今回アジャイル(Agile)を実現させるための前提要件を挙げてみました。
ここには、オープン思考、見える化、数値化、共有、チーム&協働、そして信頼といったキーワードが見えてきます。
もちろんこれらを組織&チームとして牽引するリーダーシップが必要であることは言うに及びませんが…

このような要件があらかじめ組織やチームに具体的な方法で根付かせ、組織の基盤と成ってはじめて、手段としてのDX戦略が実現できるのではないでしょうか。
私がお勧めしているのは、ツールに頼らないことです。情報共有のための仕組みはごまんとありますが、最初からツールに頼ることで、本来の目的が達せられないことが多々あります。ツールにもよりますが、導入したことで余計に時間を必要するといったことも起こっています。ツール内の情報を検索しなければならないといった二次的な工数の発生です。

本当に求められている、組織やチームごとに必要な情報はなんなのか?どう言ったオペレーションが求められていて、そのオペレーションを効率よく実現するために最低限必要な情報はなんなのか?を、MVPの視点から検討します。

そして、これらの必要情報(KGI&KPI)を共有するための仕組みを、はじめからツールに頼らない。1枚のA4のシートをもとにチーム単位で状況を共有するシートとして作成し、その情報を全員で共有するのです。共有の仕方はチームごとマネジメントごとの朝礼や夕礼で、必要なサイクルで実施しするのです。状況が急を要したりマグネチュードが高い場合は、毎日実施して状況を共有します。プロジェクトであれば規模にもよりますが、マネジメントレベルで毎週行うことができれば、リスクをあらかじめ踏まえた対応ができるでしょう。開発を伴うプロジェクトであれば、毎日メンバー間で共有することが求められますね。

Agileは高度成長期真っ只中の1960年代に、既に唱えられていたはずです。経営には欠かすことのできない「当たり前」の要件ですから。

輪廻転生。人は忘れます。忘れるようにできているのです。なので思い出す必要があります。必要な普遍的な要件として。